https://www.photo-ac.com/main/detail/3543582
熱中症関連

熱中症に関するデータ③ 年齢区分別の推移

2020年は総救急搬送件数に占める高齢者の割合が過去最大、そして少年が過去最少だった!

前回は、2020年の月別の熱中症発生件数のデータを過去12年分と比較してみました。今回は、熱中症発生年齢区分別の推移を紹介します。年齢区分は、新生児(生後28日未満)、乳幼児(生後28日以上満7歳未満)、少年(満7歳以上満18歳未満)、成人(満18歳以上満65歳未満)、高齢者(満65歳以上)となっています。

まず、2020年の大きな特徴として挙げられるのが、過去12年と比較して全体に占める高齢者の割合が最も高い年であるということです(57.9%、2020年8月末時点)。前回もお伝えしましたが、搬送件数が最も多かったのは2018年で、その時の高齢者の搬送件数は45,781件です(全体の48.1%)。これは2020年の36,185件を大きく上回りますが、全体に占める割合としては、2020年より低い値となっています。

また、全体における高齢者の割合が50%を超える状況がこの2年間続いています(2019年、2020年)。2010年は速報値レベルですが、2020年より約10%低い46.3%ですので、この10年間で多少の増減は見られるものの、全体としては増加傾向にあるといえそうです。総搬送件数も同様に増加傾向にあることから、高齢者を熱中症から守ることが来年以降も重要なポイントとなりそうです。

一方、高齢者と比較して少年の割合は10%を下回る値となっています(8.1%、2020年8月末時点)。推測の域を脱しませんが、新型コロナウィルスの影響がにより、学校や部活動での運動が制限されたことが関係していると思われます。

熱中症の年齢区分別の搬送件数割合から見ても、2020年は特徴のある年であると言えそうです。

注)本文のデータは総務省HPで公開されているデータを基に集計しています。2019年より以前のデータは確定値を基に集計していますが、2020年は速報値で集計しています。

【参考資料】
・総務省消防庁HP 熱中症情報
https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/post3.htm

【イメージ写真】
こちらからお借りしました
https://www.photo-ac.com/main/detail/3543582

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください