ノウハウ

実況データの把握の仕方

前回、『実況データを活用するということ』では、 いざ競技会場に行ってみると「予報と実際のコンディションが違う」ということがある、とご紹介させて頂きました。
今回は、実際に現地で実況データを把握する方法についてお話ししてみたいと思います。

試合会場で実況データを入手する最も簡単な方法は、競技場に設置された観測機の観測情報を入手することです。
「競技場に観測機が設置されているか?」「設置されている場合、どのようにして情報を入手することができるか?」を確認してみましょう。
ただ、観測機が設置されている競技場は少なく、設置されていても一般公開されていないのが実状です。
そういった場合には、簡易的なポータブル観測機を準備し、自分で観測することが望ましいです。

携帯型気象観測機。これ一つで「温度・風速・湿度・気圧」などを測ることができる。

観測機が無い場合でも、周囲の状況から大まかな様子を捉えることは可能です。
風の強さなどは、競技場内にある旗や吹き流し、周辺の木々を目視することで、大体の様子を把握することができるでしょう。

こういった情報を確認し、現地の状況を受けて、「前日までに予報を基に決めた戦略/戦術そのままで行くのか?」「状況に応じて、変更するのか?修正するのか?」等の最終判断を行うことが大事です。

また、練習や試合をした際に、「風が強いな」「暑かったな」と感じたら、その日の気象観測データを調べておくと良いです。
その場所ピンポイントの観測データは無くても、近隣に設置された一般公開されている観測データはあります。
例えば、気象庁のアメダスという観測機のデータは、各種気象サイト等で観測情報が公開されているケースが多いので、こういった情報を検索して確認することが出来ます。

こういった行為を積み重ねて、情報を蓄積していくことにより、

・風が◯mの時は大体こんな感じ、プレーに影響してくる
・自分は◯度を越えると、良いパフォーマンスを発揮し難くなる

等、自分のパフォーマンスと気象コンディションの関係が見えてくるようになります。

自分自身のパフォーマンスが把握出来てくると、次は天気予報を見て風や気温の予想値が自分のパフォーマンスに影響する数値かどうかを判断することができるようになります。
さらにその先では、パフォーマンスに影響する数値の場合に予め対策をとることが出来るなど、パフォーマンスの低下を防ぐことに繋いでいけるようになります。

天気は変えられません。
そして、残念ながら、天気予報も100%当たるわけではありません。

ただ、それを嘆くのではなく、

・しっかりと予報を基に予め準備をする
・予報の変化をチェックして、変化があった場合には対応していく
・最終的には現地で気象コンディションをチェックし、最終判断を行う
・必要に応じて準備を変更して試合に挑む

ということが、勝利に繋がります。

練習も大事ですが、それ以上に、練習で積み重ねたことを本番で100%発揮することがもっと大事です。
たかが気象、されど気象…
本番で100%発揮するために、気象情報 “も” しっかりと確認して、最良の準備をして試合に挑みましょう。

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